2005年08月29日
なぜ「IT産業のトヨタ」は出ないのか
私はITオンチのくせになぜか日経BPのITPro
というサイトを愛読している。
以前、このサイトで日米のワークスタイルを
比較した面白い記事があった。
なぜ「IT産業のトヨタ」は出ないのか
続なぜ「IT産業のトヨタ」は出ないのか
内容を大変おおざっぱに要約すると、
日本:頻繁な仕様変更に柔軟に対応できる
下流工程(現場)の調整能力が強み
米国:天才的な上流工程担当者による緻密な
プランニングと標準化が強み
という違いがあって、日本スタイルは自動車
などモノ作り、米国スタイルはソフト作りに
向いている。だから日本のIT業界にはトヨタ
のような世界に通用する企業が育ちにくい、
という内容だ。
さて、中国で働いている日本人の方は身に染みて
ご存知だろうが中国人は前後を考えて段取りを
するのが異常に苦手。
締め切りを考えて間に合うように、工程を
組み立てるということがなぜかできない。
道路工事なんかを観察していてもそうだ。
どう見ても工程に手戻りがある。A地点を掘って
また埋めて、やっぱりB地点を掘ってからまた
A地点に戻る。みたいな。
最近私の身近に起こった例をひとつ。
先日、グラフィックデザイナーをしている友達の
ルー君から電話がかかってきた。ある新規開店
レストランのメニューをつくる仕事を請け負って
いるのだが、日本語訳が必要なので、翻訳を
手伝ってくれないか、という。
「週末は仕事で時間ないから来週以降でもいい?」
「いや、レストランは明日開店なんだ。頼むよ」
おいおい、今から翻訳したって印刷間に合うわけ
ないじゃん!
「とりあえず印刷できるまではコピーで済ませる
つもりなんだけど、日本語訳を早くオーナーに
見せなきゃならないからさ」
メニューの翻訳なんて、できるかどうか
わからないけど、一応見せてもらうことにする。
彼が持ってきて見せてくれたメニューを見て
みたら...やっぱりお手上げ。
高級レストランにありがちだが、こじゃれた
名前のメニューばかりで、名前だけでは何の
ことかよく分からない。しかも普段見慣れた
広東料理レストランではなくて北京、四川、
上海料理をミックスしたスタイルで、ルー君
自身食べたことがないものがほとんど。
「無理だよ。写真もないのになんのことか
さっぱり分からないよ」
「いいからいいから。どうせ日本語訳が正しいか
どうかなんてみんな気にしてないから
(<じゃあ日本語なんて入れるなって)
とにかく急ぐんだから。お願いだよ」
と拝みたおされ、責任とらないからね、と
念をおしてやっつけ翻訳。
で、昨日の夜になってルー君から再度連絡。
「ウチの社長がタダで翻訳してもらったお礼に
例のレストランで今夜ご馳走するって言ってる
んだけど」
行ってみると、内装もかなりお金をかけた
高級そうな雰囲気のレストラン。
が、メニューは未だコピーのまま。
さてさて、何を食べようか.....
あれ??
この前訳したメニューと全然違う
じゃん!
「オーナーが2,3日前になって急に気が変わ
ってメニューがほとんど入れ替わったんだって」
「ええ?じゃもう一回翻訳しなおしってこと?」
「ううん、いいよ、この間翻訳してもらったのを
参考にしてこっちで適当につくるから」
..........
..........
こんな仕事でも君らはお金もらえるんだよね。。
中国ってすごい!日本とも米国とも違う強力な
強みがある。
上流のずさんなプランニングとこれに
その場しのぎで対応する現場に対し、
発注主も消費者(レストランの客)も
あきらめてくれるという寛大な社会環境
こういう社会環境の構成員が世界の人口の
5分の1いるわけで、これでは日本も米国も
かなわない。
このレストラン、広州市内にチェーン展開予定です。
行かれた方は日本語訳に惑わされず、中国語を
見て注文してください。
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・約束は守らない
・待ち合わせ時間に平気で遅れる
・人の迷惑はあまり考えないで、自分の都合だけで安請け合いをする
要は「ケンチャナヨ」精神(どうにかなるさ、細かい事は気にしない)であり、中国では「没問題」と言った所でしょうか?
こればっかりは「民族性」の違いで、どうしようもない事なのでしょうね(溜め息)!
なんかそれすらも怪しいですね(笑)。
ポチッとしていきます。
この記事を中国BLOG記事アーカイブプロジェクトに推薦しておきました。
http://www.chinawalkers.net/weblog+details.blog_id+53.htm
中国は園芸的でも工業的でもなく、”狩り、採集”スタイルなのでしょうか? そこにあるもので済ませる、みたいな(笑)コピー文化もここから来ているかも。
>ケロヨン軍曹さま
依頼された仕事ができるかどうかわからないときは、とりあえず引き受けてそれから方法を考える、という人は確かに多いです。ただ、最近は安請け合いが改善されてる部分もあって、人気レストランなどで「あと何分くらい待つかな?」と聞いても頑として目安を言わないようになってきました。過去にクレームになったりして懲りたのでしょう。これはこれで侘しい気もします。
またお待ちしてます。
確かに開店したばっかりのレストランですから、サービスも怪しかったのですが、それでもほぼ満席でした。広州人の食への情熱には驚くばかりです。
ポチ、ありがとうございます。
>まかぼろさま
いつもコメント&リンクありがとうございます。
馬馬虎虎(マーマーフーフー)って、本当に音感が意味をよく表していて、この言葉を口にするだけでなんか脱力しませんか?(笑)
>worldwalkerさま
そうなんです。道路や建物ができるまでのスピードは決してのろくなくて、猛烈な勢いで思考錯誤してとりあえず出来上がってしまうんですよ!!人海戦術とは言っても掛け算の九九はおろか、ヘタすると文字が読めない人も混じってるハズなんですが。こうした人達をまとめて使いこなすノウハウが中国の強さなのでしょうか?
でも、上司の日本人に怒られたらしく、同じ担当者がもう一度話を蒸し返してくる場合もありますけど・・・^^;
結局日本人として働いてると世界中どこにいてもラクはないんですよね〜(タメ息)。仕事が大好きなDNAのせいにして頑張るしかないんでしょうか(笑)
ローカルスタッフが書く日本語の最終校正を任されている彼女が上司(日本語ワカラナイ人)から言われた言葉は
「急いでるから適当に訳せてればいいわ。日本語っぽく見えればいいから」ちなみに、日本人向けですから見る人は当然日本人なんですけどね。。。
自分が早く下班したい為に、そういうことも言っちゃうようです。恐るべし…
細かいところまで、きっちりやるというのが
本当に中国人は苦手ですよね。
中国で拾った猫を日本にもって帰るために
検疫の準備をしてるんですが、このマニュアルが
非常に細かくて、これを(ペットを飼っている)
全員が読んで理解し、実行できる日本人というのは
すごいなあ、とつくづく思います。
またお待ちしてます!